ポンピングとは
前回に引き続きパンピングについてのお話で、今回はフォイルに対して行うパンピングについて見ていこうと思います。
ウイングフォイルでの「パンピング」には、
・ウイングに対して行うパンピング
・フォイルに対して行うパンピング
という2種類があります。
フォイルに対して行うパンピングは日本では「ポンピング」とも呼ばれたりします。
パンピングもポンピングも「Pumping」という同じ英単語なんですが、日本では慣例的に呼び分けられているような感じです。
同じ呼び方だとどっちのこと言ってるのか判別つかないのでこのブログでも
ウイングに対するパンピング→ 「パンピング」
フォイルに対するパンピング→ 「ポンピング」
と呼びわけることにしようと思います。
↑ビギナーからエキスパートまでいろんなポンピングが見れるのでおすすめの動画です。ウイングフォイルではここまで全力のポンピングは必要ないんですけどご参考までに。
ポンピングを行い、フォイルが「水中に潜る＆浮き上がる」を繰り返す中で、風の力が無くてもフォイルがパワーを生じるようになります。
パンピングと併用することで、浮き上がりが早くなったり、フォイリングを持続させるのに役立ちます。
ただ動画見てもわかる通りポンピングは体力的にしんどかったり、リズム感が難しかったり、ボード上でバランスを保つのが難しかったりとなかなか難易度の高いスキル。
今回はポンピング入門編ということで、さわり部分からお伝えしていこうと思います。
ポンピング=前足の荷重＆抜重
ポンピングは前足だけ意識すれば一旦OK
↑今回お伝えしたいことはここに集約されています。前後の体重移動や体全体を使って、、と考えるとポンピングは難しく思えるんですが、一旦、前足の荷重と抜重「だけ」と考えればそんなに怖いことはありません。
後ろ足への荷重というのを意識しなくていいので、後ろ足へ荷重しすぎてテイルが沈みすぎることや、重心移動のタイミングがズレたりすることも防げるはずです。
前足に荷重したり荷重を抜いたりするだけでいいんで、だいぶ簡単な動作になりましたよね。ポイントは、
・ポンピングとパンピングとのリズム
・後ろ足への荷重ではなく、前足の抜重を
です！
①ポンピングとパンピングとのリズム。
まずポンピングとパンピングのリズムですが、だいたい↓こんな流れです。文章にするとどうもわかりづらいですが、、
①ウイングを引き寄せる→②「一瞬後」に前足に荷重→③ウイングを遠ざける＆前足抜重→①ウイングを引き寄せる→②「一瞬後」に踏み込む→③ウイングを遠ざける＆前足抜重・・・以下繰り返し
ウイングを引き寄せる(=パンピングする)ことでボードが加速し、浮き上がってこようとします。
ウイングを引き寄せた一瞬後に踏み込むことがここのポイントで、イメージとしてはウイングを引き寄せたことで浮き上がりかけたボードを前足の踏み込みで抑えているという感じ。
なぜせっかく浮いてきたボードを抑えないといけないのかという話なんですが、
前足の踏み込みがなくボードを抑えられていない場合、パンピングをして加速したと思った途端にノーズが過剰に浮き上がってしまい、失速＆着水する現象がよく起こります。
ノーズが過剰に上を向いてしまうと、水中にあるフォイルも連動して上を向くので抵抗が増してしまい、一気に減速するリスクが高まります。
↑の写真のように前足への荷重ができていて、ボードノーズ＆フォイルを抑えることができればパンピングによる加速を継続させることができ、フォイリングに至れる可能性が高くなります。
一連の流れを何度か繰り返し、十分なスピードが得られれば、いよいよボードが離水してきます。
②後ろ足への荷重ではなく、前足の抜重を
ボードを離水させる段階で大切なポイントは「前足の抜重」です。
加速ができている状態で前足から体重を抜いていくと、いずれボードが浮き上がってくるタイミングがきます。
加速→離水の流れができていれば、体重を抜いた前足にボードが吸い付いてくるような感覚で浮き上がってくるはずです。
前足の抜重ではなく、後ろ足への荷重を意識してしまうと、過度にテイルが沈みすぎる=ノーズが上がりすぎることが起こり得えます。
後ろ足に荷重すると簡単にボードノーズが上がるので一瞬浮いたような感覚になるんですが、ボードノーズが高々と上がっている状態では安定したフォイリングは見込めません。
フォイリング練習中によく陥る罠なので気をつけたいところです。
ポンピング入門編はだいたいこんな感じ。パンピングとポンピングのリズムを掴むのが初めのうちは難しいと思うので、風が弱いタイミングや陸上でのイメトレをしっかりやっておきたいですね。